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Westlake Audio TM-3の歴史とペア500万円のシステムの威力

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【Westlake  Audio TM-3】

今回は、ペア500万円のシステム、ウエストレイク・オーディオのご紹介です。ウエストレイクのシステムは、プロが使うレコーディング用のシステムとされ、数々のアーティストの方がレコードやCDを作るときに使われています。現在でも、超一流の方のレコーディングに使われているようです。

【Westlake Audioの歴史】

1970年、トム ヒドレーによって創設されました。数多くのレコーディングスタジオがあり、ロサンゼルスのビバリー通りに面しているスタジオAは、ウエストレイクの最も歴史のあるレコーディングスタジオになります。
このスタジオAでは、史上最高のセールスを記録した、【マイケル・ジャクソン】のアルバム、スリラーがレコーディングされています。

このウエストレイクのスタジオでは、マイケル・ジャクソンの他にも、誰もが知っている超一流のトップアーティストの方々が利用され、レコーディングを行っております。ウエストレイクのオーディオスタジオは、ロサンゼルスとウェスト・ハリウッドの二ヵ所にあり、四部屋のフルサイズライブルームと、二部屋のプロダクション・ルーム、ミキシングルームがあり、計7部屋の録音スタジオがあります。

【TM-3の仕様】

1981年発売され、当時一本価格が2,500,000、ペア5,000,000の超高級機です。米松合板の美しい木目のエンクロージャーにウーファーが二発、中域と広域に大きなドライバーが使われている、3WAY、4スピーカーのシステムになります。

低域には、38㎝、コーン型ウーファーの、gauss 4583Aがダブルで搭載されています。1980年に発売され、当時、一本107,000円と情報があります。ペアで4本搭載されています。モニターや、HiFiユース向けに開発された物で、15インチのマルチコルゲーションコーンの、直線性に優れた、波型エッジ、ダブルダンパーで、安定したピストンモーションを実現しています。

高域用の真ん中のホーンは、JBLの2420が搭載されています。1971年に発売され、初期の1973年あたりの価格は、一本100,000円となっており、1978年では、一本70,000となっています。周波数特性は、800Hz~20KHzとなっており、重量は5キロとなります。

中域用の大きなホーンは、gauss HF-4000が搭載されています。1980年に発売された、大型のアルニコドライバーです。周波数特性は、500Hz~15KHzとなっており、重量は、13,8キロとあります。当時、ペアの価格が、399,000円と非常に高価なドライバーです。JBLと同じ径で設計されており、JBLのホーンも付けられるようです。

中域と高域には、上質なウォールナットの一枚板の無垢材を削りだして作られた、美しいウッドホーンとなっております。システム全体の重量は、134キロとあり、エンクロージャーは米松の木目がとても美しい作りとなっております。

【環境と使用する機器】

低域用には、Accuphase power amp P-102
中域、高域も、Accuphase power amp P-102

1987年に発売され、当時235,000円のステレオパワーアンプです。
プリアンプは、Accuphase C-260

1991年に発売され、当時定価370,000円のコントロールアンプになります。4ポイント6機種の周波数をコントロールするプレゼンス・コントロールを搭載し、音楽表現上最も効果的な4ポイントを調整できるよう作られております。中域用は、中心周波数が500Hzと2KHzで、500Hzはリズム楽器の表現に、また2KHzはヴォーカルなどをコントロールします。低音、高音はそれぞれ2種類の周波数を選択でき、全体のバランスを調整できます。

チャンネルディバイダーは、Accuphase F-15

1981年に発売され、当時200,000円でした。クロスオーバーボートと言われている基板を差し替え、クロスオーバーを調整する事ができます。
全体のクロスオーバー周波数は800Hz、4KHzとし、低域はF-15を使い、中域と高域はオリジナルのネットワークを使用しています。
ターンテーブルは、YAMAHA GT-2000にて、カートリッジは、SHURE V-15 TypeIII

YAMAHAの名機を使って、聞いてみましょう。
使うレコードはもちろん、【マイケル・ジャクソン】を聞いてみます。

【音質】

音質を言葉にすると言うのは、本当に難しい事です。このシステムを聞いて思った事は、小入力から大入力まで、サブウーファーのような悶々とした重たい低音はでませんが、非常にリアルに再現されていると思います。又、12帖という狭い環境からでもわかる、鳥肌がたつ程の点音源で、非常に繊細なまとまりのある音が勢いよく飛んでくる印象を受けました。弾けるようなレスポンスがあり、頭の中で簡単に想像できるリアリティーと繊細さの威力は凄いと思います。

現在では、Westlake Audioの現在価値1000万円と言われているシステムも、歴史をさかのぼるとなんとなくわかる気がしますね。最後まで読んで頂きありがとうございました。今後も、いろいろな凄い名機のご紹介などを、定期的に楽しく、発信できればと思います。また是非読んで頂けますと幸いです。ありがとうございました。

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