今回は、70年代の後期にDIATONEから発売された密閉型のシステムDS-201についてご紹介致します。超高域にスーパートゥイーターを搭載し、好みに合わせてON/OFFを切り替えることができるシステムで、二種類の音楽再生を楽しむことができます。

ユニットを外して実際に内部までご紹介した楽しい内容となっていますので、是非最後までお付き合い頂けますととても嬉しいです。

70年代の後期に発売され、当時一本価格が32,000円と高価なシステムでした。

完全密閉型の小型の2WAYシステムで、全面に搭載したスイッチによって、2スピーカー、3スピーカーと変換することができます。個人的にはスーパートゥイーターをONの方が音の広がりが一気に広がるよう聞こえるので好きです。

低域に20㎝のコーン型ウーファー、高域に5㎝のコーン型トゥイーター、超高域に1.6㎝のドーム型トゥイーターを搭載しています。

完全密閉型のシステムで、閉じ込められた空気がバネの作用をしてスピーカーの動きをコントロールしています。この方式によって、とても歯切れの良い低音再生を可能にしています。

再生周波数帯域は、40Hz～25,000Hzまで再生可能で、超高域用のスーパートゥイーターをON/OFFすることで、好みに合わせて二種類の音楽再生を楽しむことができます。

【ウーファー】

低域には20㎝のコーン型ウーファー(型式PW2033CM)を搭載しています。フレームは高価なアルミダイカスト製で頑丈な造りとなっており、磁気回路は111φのフェライトマグネットとなっています。

エアー漏れがないようウーファークロスエッジにダンプ剤が塗られ、それが経年によって固まり、現在世に出回っているほとんどの、DS-201のエッジがカチカチの状態になってしまっています。

このような状態になってしまうと、音質の低下はもちろん左右に音の差ができてしまいます。下記記事では軟化処理についてご紹介しています。なかなか難易度が高いので、エッジは規格サイズで簡単に手に入れることができますので、シワや部分的硬化が見られる場合は張替えも検討するのも良いと思います。

DS-201適合のエッジは接着剤付きで販売しておりますので、張替えをお考えの方は是非ご検討よろしくお願い致します。

【トゥイーター】

高域には5㎝コーン型トゥイーター(型式　ＴＷ－５０３２ＢＭＡ)を搭載しています。フレームは強化プラスチック製で、磁気回路は65φのフェライトマグネットとなっています。

年式の違いによって、二種類のトゥイーターがあります。どちらも同じで外観の色と配線の取り付け位置が違うだけなので問題はないですが、たまたまスペア用に持っていた物と違っていたのでご紹介します。

【スーパートゥイーター】

音に艶を出してくれる超高域には1.6㎝のドーム型スーパートゥイーター(型式　ＤＨ－１６７２ＢＷ)を搭載しています。

ＯＮにするとはっきりと音の違いを感じますが、なかなか年齢を重ねていくと聞こえない方もいるようです。

音が出ているかわからないというのを良く目にしますので、そこでおすすめなのが音圧計です。ＯＮとＯＦＦではユニット付近の音圧が約20㏈音圧の変化があります。価格はピンキリで2000円～10000円と様々にありますが、安価な物でも十分計測できます。又アッテネーターの音圧変化などにも使えるのでとてもおススメです。

ネットワークは、クロスオーバー周波数、1.5kHz/10kHzに設定され、音像定位を考えた設計でエンクロージャーは左右非対称のデザインとなっています。

ユニット	20㎝コーン型ウーファー(型式　PW2033CM) 5㎝コーン型トゥイーター(型式　TW-5032BMA) 1.6㎝ドーム型トゥイーター(型式　DH-1672BM)
再生周波数帯域	40Hz～25,000Hz
最大入力	60W
インピーダンス	8Ω
出力音圧レベル	88㏈/W/m
クロスオーバー周波数	1.5ｋHz/10ｋHz
外形寸法	幅250ｍｍ×高さ430ｍｍ×奥行225ｍｍ
重量	実測8.4㎏

DS-201適合のエッジは接着剤付きで販売しておりますので、張替えをお考えの方は是非ご検討よろしくお願い致します。