今回は、ONKYO D-202Aの改良版D-202A LTDをご紹介しようと思います。小型でありながら持った時にズッシリと重いシステムで、16㎝のウーファーの磁気回路後方に重りが付けられていたりと手の込んだシステムとなっています。今回は前回ご紹介した202Aのアップデート版みたいなイメージでそれぞれどのような違いがあるのかなどもご紹介したいと思います。

コーン直径115ｍｍ、ロール外形141ｍｍ

D-202AII LTDのエッジを購入する

発売は90年代、当時ペアでの価格が74,000円と高価なシステムでした。

ユニット構成は低域に16㎝コーン型ウーファー、高域に2.5㎝のソフトドーム型ユニットで構成されており、当時ブラウン管テレビが主流であった時代の変化に合わせて、防磁設計となっており、且つ安定した音楽再生が可能となるよう磁気回路後方に重量ある鉛が付けられ、現在ではあまりお目にかかれないような造りのユニットとなっています。

丸みのあるエンクロージャーは、音響的に優れたMDF素材が使われ、正面には豊かな低音再生ができるようバスレフポートが備え付けられています。背面にあるターミナルは無垢の真鍮から作られたバナナプラグ対応の高級ターミナルとなっています。

低域には、16㎝のコーン型ウーファーを搭載しています。振動板はONKYO独自のバイオクロスコーンにて、パルプの製造方法を新たな物に変えて製造されています。エッジはエラストマー素材を採用していますが、現在出回っているほとんどの物が加水分解によってバラバラになってしまっています。

磁気回路は完全防磁型の大型磁気回路を採用しています。当時ブラウン管テレビが主流であった時代に合わせて映像に影響が出ないよう設計されています。そして磁気回路の後方に重りを設けることで、無駄な振動を抑え、振動エネルギーをロス無く空気に伝えられるよう設計されています。ウーファー単体2.9キロととても重量があります。

今回もウーファーはゴムエッジに張り替えました。エッジサイズは下記の詳細スペックに記載してあります。個人的にこの202Aシリーズはゴムエッジが凄く好きです。質量がありゆったりした低音再生になり、制動効果がとても高くピークが出にくい為、聴き疲れしない自然で綺麗な音に仕上げることができます。

エッジの張り替え方法は過去に202Aのユニットを使って使いやすいおすすめボンドと一緒にご紹介していますので張り替えをお考えの方がおりましたら参考の一つにして頂けると嬉しいです。

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トゥイーターは、2.5㎝のソフトドーム型のトゥイーターとなっています。振動板はテトロン素材に特殊なコーティングが施されているようで、従来の202Aよりも素材が少し硬くなった印象を受けました。磁気回路はこちらも外部AV機器に影響がでないよう、ダブルマグネット(キャンセルマグネット)となっています。

ネットワークはクロスオーバー周波数4,000Ｈｚに設定されており、ウーファーはダイレクトに接続され幅の広い帯域をカバーしています。エンクロージャーはMDF素材にて、内側に鉄板が固定されています。後面にあるターミナルはバナナプラグに対応した真鍮削り出しの高価な端子となっています。

現在ネットでいろいろな種類のバナナプラグが安価に発売されています。接続がとても楽になりますので是非探してみてください。

方式	2way　バスレフ方式　ブックシェルフ型
ユニット	低域　　16㎝コーン型 高域　　2.5㎝ソフトドーム型
再生周波数帯域	36Hz～35,000Hz
最大入力	80W
インピーダンス	6Ω
出力音圧レベル	90㏈/W/1ｍ
クロスオーバー周波数	4,000Hz
サイズ	W205ｍｍ×H327ｍｍ×D313ｍｍ(端子、ネット含む)
重量	8.9㎏　(一台)
エッジを購入する	コーン直径115ｍｍ ロール外形141ｍｍ