【aiden AD-40 AH-1000】
今回は、前回のアイデン150Xに続き、ドライバーユニットのAD-40について、又、それにマッチングできるAH-1000についてご紹介したいと思います。aiden150Xや、AD-40など、現在では、ほとんど手に入れられない、とても希少なユニットとなっています。150Xをご紹介する記事では、aidenの会社について、aidenのOEMの供給先、など、歴史に関係する記事もご紹介しておりますので、合わせて150Xのウーファーの記事も読んで頂けますと幸いです。
目次
●aiden AD-40
●スペック
●aiden AH-1000
●スペック
●ホーンマウント時の特性
今回は、1970年代に発売された、アルテックの604-8Gについてご紹介したいと思います。前回ご紹介しました、アルテック604Eよりもやや新しいモデルとなっていますが、604の初期オリジナルの開発は、1944年頃から開発されているシステムとなっており、この年代アメリカでは、各メーカーから複合型スピーカーの開発が盛んな年代であった黄金期と呼ばれていた年代です。現在では到底作る事ができない、贅沢で、凄い複合型のシステムをご紹介したいと思います。

【aiden AD-40】
1インチスロートのドライバーユニットで、大型ツボヨーク、アルニコVマグネットを採用した中域~高域まで再生するドライバーユニットで、外観は、アイデン特有の細かな凹凸塗装となっており、とても美しい外観となっています。ポールピースと、トップフレートに純鉄を水素アニール処理する事で、20,500Gaussという高磁束密度を得ています。
ボイスコイルは、アルミリボン線をエッジワイズ巻きにして、磁束の空間利用率を高め、過渡特性と能率の向上、又、ショートボイスコイルにより、均一磁界での振動によって、歪率の低減するよう設計されています。
ダイヤフラムは、アルミ合金のジュラルミン製で整形されており、分離度の高い豊かで、艶のある中高音を再生します。

【スペック】
再生周波数帯域 | 600Hz~20,000Hz |
インピーダンス | 8Ω |
定格入力 | 10W |
最大入力 | 30W |
磁束密度 | 20,500Gauss |
クロスオーバー周波数 | 600Hz以上 |
出力音圧レベル | AH-1000使用時 106㏈ |
スロート経 | 25.4φmm |
寸法 | 127φmm×95mm |
重量 | 4.26㎏ |
【AH-1000】

AD-40にマウントできる、セクトラルホーンです。カットオフ周波数は500Hzで、1,000Hz附近から使用できます。材質は肉厚のダイカスト制で、デッドニング加工を施し、悪影響を与える共振を防いでいます。ホーン、水平方向の拡散は120°で広がりのある再生音が得られます。
【スペック】
クロスオーバー周波数 | 1,000Hz以上 |
カットオフ周波数 | 500Hz |
拡散角度 |
水平方向 120° 垂直方向 30° |
スロート経 | 25.4φ |
外観寸法 | 328×75×215mm |
重量 | 1.4㎏ |
【ホーンマウント時の特性】


おそらく、この宝物を設計された方、携われた方々は、世界のどこかでご活躍されているかと思いますが、工場は40年近く前になくなり、現在ではとても希少なユニットになっています。