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VICTOR SX-7とSX-7IIの凄い変化とメンテナンス

【VICTOR SX-7/SX-7II】

今回は、SXシリーズの初期に発売された名機SX-7と、その後継機SX-7IIを紹介したいと思います。SX-7との比較は驚くほどの変化がありました。現在SX-7を所有されているユーザーさんにも是非読んで頂きたい内容となります。メンテナンスの方法もご紹介致しますので、とての楽しい内容となっています。是非最後までお付き合い頂けますと幸いです。




目次

●前作SX-7とSX-7II(ウーファー)

●前作SX-7とSX-7II(スコーカー)

●前作SX-7とSX-7II(トゥイーター)

●前作SX-7とSX-7II(ネットワーク)

●スペック

●メンテナンス

1973年に発売された、SX-7シリーズの2作目にあたるSX-7IIは、前作よりも一台10800円高く、SX-7の発売から、6年という月日が経過して発売されています。発売は1980年とあり、ペアで約180000円と高級機でした。最新のエレクトロニクス技術の成果を融合させて、録音技術にふさわしいスペック、質を求めたシステムとし、発売されました。現在でも、人気の名機とし40年経過した現在でもリサイクルショップやヤフオクなどで良く目にします。

【前作SX-7との比較(ウーファー)】

SX-7では、クルトミューラー製のKDUコーン紙を使用した30cmウーファーとなります。KDUコーン紙はヤング率が高く弾力性があり、反応が強く優れた素材とされています。大型のフェライトマグネットで、振動板には大口径の30㎝のウーファーの分割振動を抑える為、5個のコニカルドームを採用し、歪みを低減しています。エッジにはロール状のサンドイッチ・ダンプド・エッジを採用し、磁気回路には銅キャップ構造、ボイスコイルにはロングトラベル・タイプにて振幅歪を排除しています。そしてフェノール樹脂巻きとしている為、最大入力100Wを実現しています。

SX-7IIでは、同じくクルトミューラー社製KDUコーン紙を用いた30㎝ウーファーにて、コニカルドーム5個付きと同じなのですが、前作より内部損失を再検討した新しいコーン紙になっております。さらにコニカルドームや低歪率、新設計の磁気回路を採用し音質を追求しています。前作のフレームにおいては、鉄板フレームから、非常に厚くガッチリとした凄いアルミダイカストフレームへ変更されております。又、正面はパンチングメタルにて保護されています。

【前作SX-7との比較(スコーカー)】



低域のスコーカーには、7,5㎝のソフトドームユニットとし、振動板には柔軟性を最優先とし、ドームは念入りに織られたルーズバインドの麻布を基材とし、ドーム全体を均質整形されています。ボイスコイルにはアルミ線を採用し、新しく開発された熱硬化性接着剤の併用によって瞬間最大入力150Wにも耐える強度となっており、磁気回路は直径120mm径の大型のフェライトマグネット、背面には吸音材が詰められたバックキャビティーが付けられ、このSX-7からバックキャビティーがさらに後継機へ受け継がれています。正面フレームは強化プラスチックとなっております。

SX-7IIのスコーカーでは、7,5㎝のソフトドームと同じものの、幾度となく実験を重ね、基布から成型方法、粘弾性塗布剤まで、全面的に改良されています。前作SX-7で使われていた、プラスチック製フレームではなく、頑丈なアルミダイカストフレームに改良され、非常に頑丈につくられています。

【前作SX-7との比較(トゥイーター)】

トゥイーターには3㎝のソフトドームとし、ドームの材質には植物繊維を基材とし、ゴム系のダンプ剤を塗布する事で柔軟性に優れた品質となっています。正面フレームには、強化プラスチックにとなっています。

SX-7IIのトゥイーターでは、スコーカー同様に改良され、全てのユニットに厚く、頑丈なアルミダイカスト製フレームになっており、高級な作りとなっています。

【前作SX-7との比較(ネットワーク)】

SX-7のネットワークでは、クロスオーバー500Hzと5000Hzに設定され、いずれも12dB/octのデバイディングネットワークとなっています。

SX-7IIでは、クロスオーバー450Hzと4000Hzとし、大きなコイルが4発に沢山のコンデンサーにて組み込まれており、細かい調整、とても豪華なネットワークとなっています。

【SX-7 スペック】

仕様 3WAY  密閉方式 ブックシェルフ型
ユニット

低域 30㎝コーン型

中域 7.5㎝ソフトドーム型

高域 3㎝ソフトドーム型

インピーダンス
最大入力 100W
出力音圧レベル 88㏈/W/m
再生周波数特性 25Hz~20,000Hz
クロスオーバー周波数 500Hz、5,000Hz
寸法 幅355×高さ635×奥行322mm
重量 25㎏

 

【SX-7II スペック】

仕様 3WAY  密閉方式 ブックシェルフ型
ユニット

低域 30㎝コーン型

中域 7.5㎝ソフトドーム型

高域 3㎝ソフトドーム型

インピーダンス
最大入力 100W
出力音圧レベル 91㏈/W/m
再生周波数特性 25Hz~20,000Hz
クロスオーバー周波数 450Hz、4,000Hz
寸法 幅356×高さ633×奥行328mm
重量 24㎏

 

【メンテナンス】



ウーファーのメンテナンス方法は、前回もご紹介致しました、SX-500シリーズの、網の外し方同様に、Rになっている部分に六角レンチを引っ掛け、簡単に外す事ができます。

VICTOR SX-500シリーズ 網の外し方簡単メンテナンスSXシリーズの、ウーファー、トゥイーターの網を外す方法を御紹介したいと思います。マイナスドライバーを使うと、周りのパッキンを傷つけてしまいますし、ウーファーの網にも打痕をつけてしまいます。誰でもかんたんに外せるようまとめてありますので、是非最後までお付き合い頂けますと幸いです。...

網を外す事で振動板の掃除をする事ができます。網はフレームにはまって付いているだけですので、とても簡単にメンテする事ができます。ホコリは筆やコンプレッサーなどで綺麗にし、エッジはアルコール除菌のウエットティッシュでとても綺麗にすることができます。

スコーカー、トゥイーターに関しましては、溶剤を使います。SX-7IIでは、パンチングの保護カバーではなく、ワイヤーを編み込んだ保護ネットになるため、六角レンチを使用すると、ワイヤーに歪みが発生してしまいます。溶剤を使う事で、手の力で簡単に外す事ができます。

今回のメンテナンスでは、スコーカー、トゥイーターの振動板の汚れの付着が多くみられました。磁力がとても強く、年数が経過した振動板に金属片のゴミが付いている事もあります。これでは良い音は出ません。そして下記はフレームの塗装をしたときの画像です。

最後に網を戻していきますが、ここで重要な事は木工用のボンドでは、網をもとに戻す事ができないという事です。木工用のボンドをお使いになられる方がおられますが、木工用のボンドの中の成分に、金属を腐食させてしまう成分が入っている為使用はできません。この木工用のボンドを使う事で、ダイカストの塗装を剥がし、保護ネットを錆させ、大きく影響を及ぼします。tone qualityで推進しているボンドがございますので、合わせてご覧頂けますと幸いです。

tone qualityボンド 使いやすさを求めた多用途レストアボンドスピーカーのメンテナンス記事にも登場しますが、エッジの張り替え、網を取り付ける際や、紙パッキンを修復する時など、いろいろな用途でご利用頂けるメンテナンス、エッジ張り替え用、多用途ボンドの紹介です。...

全てのユニットをとても綺麗にする事ができました。

SX-7は、とても歴史のあるシステムで音質もクリアで優しく素晴らしいシステムです。SX-7IIも、その素晴らしいシステムを受けついでいるのでとても魅力あるものと思います。どちらもそれぞれ違ったキャラクターがあり、どちらが良いというのは決める事はできません。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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