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YAMAHA NS-1000M メンテナンスしながら徹底的に詳しく紹介

【PR】記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は、YAMAHAの名機NS-1000Mのご紹介です。世界ではじめてベリリウム振動板を採用したシステムで、20年以上前に発売が停止された現在でも非常に人気のシステムになります。ユニット内部の紹介や、ユニットに起こる原因などご紹介致します。

目次

●システム紹介

●ユニット紹介

●エンクロージャーとネットワーク

●ユニットに起こる現象

●詳細スペック

●システム紹介

1974年~1997まで、延23年間、販売、愛され続けた、名機のモニターです。価格は当時ペア216,000円、1993年頃には、ペア238,000ととても高価な物でした。世界で初めてベリリウム振動板を採用した歴史的システムで、スウェーデンの国営放送や、フィンランドの国営放送でモニタースピーカーとして使用されました。プロでも使っている凄いスピーカーです。

ちなみにNS-1000Mは1974年に違ったモデルも同時に発売されています。家庭用向けの高級システムでNS-1000も同時に発売されています。こちら別記事でご紹介しておりますので合わせて読んで頂けるととても嬉しいです。

YAMAHA スピーカー NS-1000 同年代に発売されたもう一つの名機 NS-1000Mとの違い1974にNS-1000Mと同時発売されたモデル、ヤマハns1000のご紹介です。有名であるNS-1000monitor(センエム)と同じユニットを使ったモデルですが、外観、価格、重量が大きく違います。NS-1000は個体が少なく珍しいモデルになり、現在ではあまりお目にかかれないシステムです。...

NS-1000/1000Mは、LSI製造に用いられる電子ビーム真空蒸着法と特殊合金技術を応用し、世界で初めてベリリウム振動板を採用したシステムで、この振動板の特徴は、軽量で高剛性、高硬度を実現し、チタンやマグネシウム振動板の二倍以上の伝播速度がある理想的な振動板素材とされています。

●ユニット紹介

低域は、30㎝のコーン型ウーファー(型式 JA-3058A)を搭載しています。フレームには分厚いダイカストフレームが使われ、非常に重く、豪華な作りです。振動板は、コルゲーション構造の振動板となっており、エッジには、共振を抑える粘弾性の樹脂と、熱硬化性の樹脂をコーティングしたクロスエッジとなっています。磁気回路には、156φの大型フェライトマグネットとなっており、正面には保護ネットがついています。

中域には、8,8センチのドーム型スコーカー(型式 JA-0801)で、68mmのベリリウムのダイヤフラムが採用されています。この美しい虹色に輝くベリリウム振動板は、NS-1000Mが一番初めに採用された振動板です。見る角度によって、色が変わるとても特殊なコーティングが施されています。

ヤマハ独自の真空蒸着法と特殊合金技術を用いた方法で作られ、エッジには、690のソフトドームを開発時の研究成果である粘弾性の樹脂、熱硬化性の樹脂を含浸させた、二重コーティングされた、タンジェンシャルエッジを採用しています。

フレームは、分厚いダイカストフレームで、豪華でとても強靭な作りとなっています。ボイスコイルには66φの大口径、銅リボン線エッジワイズ巻きとされています。磁気回路には、156φの大型のフェライトマグネットにて、16,000gaussの高磁束を持ち合わせています。

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高域は、3,0㎝のドーム型トゥイーター(型式 JA-0513)にて、23mmのベリリウム振動板となっています。重量0,03g以下の軽量振動板にて、粘着性樹脂と、熱硬化性樹脂の二重コーディングされており、タンジェンシャルエッジ構造となっています。ボイスコイル経は、23mmにて、ベリリウム振動板に直接つけられています。フレームは、分厚いダイカストフレームにて、強靭で豪華な作りとなっています。

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●エンクロージャーとネットワーク

エンクロージャー材にはパーティクルボードを利用し、音を計算した設計、強靭なつくりとなっており、箱だけでも非常に重量があります。左右対称で作られ、幅375mm×高さ675mm×奥行326mmの外形寸法となります。

下記画像はエンクロージャーの底面とウーファー取付部分のカット画像です。重量のあるエンクロージャーがどのような構造になっているのか修復不可能のエンクロージャーをカットしました。硬い無垢の木で補強されとても手の込んだエンクロージャーであるというのがわかるかと思います。

ネットワークは、基本的な実際の聴感を重視し試行錯誤し決定されたようです。クロスオーバー周波数は、500Hz、6000Hz、12㏈/octと設定されています。コンデンサーと大きなコイルを使っていて超豪華なネットワークとなっています。

●ユニットに起こる現象

合わせてNS-1000Mのシリアルナンバー6万番代以下によく見られる症状として、磁気回路の錆、固着が見られます。錆が発生している磁気回路内部をご紹介した記事が別記事にありますので気になる方は是非読んでください。

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●詳細スペック

方式 3WAY 密閉方式
再生周波数帯域 40Hz~20,000Hz
クロスオーバー周波数 500Hz、6,000Hz
インピーダンス 8Ω
出力音圧レベル 90㏈/W/m
入力 50W
最大入力 100W
寸法 幅375mm×高さ675mm×奥行326mm
重量 31㎏

現在作ると、ペアで100万円と言われる程の作りの凄いシステムであるというのが御覧頂けたかと思います。

NS-1000Mの最終シリアルナンバーは31万番代になります。改善尽くされた、最も価値のあるシリアルナンバーになります。この記事を読んで頂きNS-1000Mの購入をご検討されている方の参考の一つになれたら凄く嬉しいです。

そしてNS-1000Mのウーファーのメンテナンスを開始致しました。振動板についたホコリによって音質低下になりますので、ウーファーメンテナンスご希望の方がいましたら合わせて読んで頂けると幸いです。

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